華麗に差し切る、永遠の美少女「ニシノフラワー」

 

ニシノフラワー」は、1992年に大活躍した牝馬で主戦騎手は河内騎手。

この馬の魅力は、とにかくその容姿の美しさと華麗な追い込みの走法にあります。

 

黒鹿毛の馬体は、艶々と光り輝き、色はあくまでも漆黒。
小さな馬体ながらも、弾けるようにゴール前を駆け抜けるのは、可憐でありながら、蜂のような鋭さがありました。

 

1991年の阪神3歳牝馬ステークスを華麗に勝ち、翌年の桜花賞では、本当に見事な脚を披露しました。
颯爽と駆け抜けるその容姿は、桜花の中で本当に美々しいものでした。
もちろん、この桜花賞は期待通りに駆け抜けた点で、彼女の歴史を彩るものです。

 

けれども、私が筆頭に掲げたいレースは、この年に行われたスプリンターズステークスです。

 

このスプリンターズステークスでは、マイル王者ともいえる「ダイタクヘリオス」と、安田記念を勝ち上がっていた「ヤマニンゼファー」、短距離の「サクラバクシンオー」と、強豪牡馬が出揃っていて、
2番人気ではあったニシノフラワーには難しいのではという前評判だったと思います。

 

ニシノフラワーは馬体も小さく、漆黒に輝きながらも、やはり強豪牡馬と比較して、少々見劣る感じがしていました。

しかし、そうした下馬評、男馬をなんのそのという結果で終わりました。

 

ゴール前、内ラチ沿いから伸びてきたヤマニンゼファーがゴール前抜けだし、もうこれで決着と誰もが思った瞬間、大外をほんとに一気に怒涛のごとく切れ込んできた馬がいたのです。

それが、ニシノフラワーでした。

 

大外一気の追い込みというは、以前は結構いたものですが、この時のニシノフラワー程、鋭い脚を疲労した馬はいないように思います。

それくらい鮮烈でした。

 

ニシノフラワーが、強豪牡馬を「蜂の一刺し」のように切り込んできた姿は、今も忘れられません。

牝馬は本当に強くなりましたが、その後の牝馬活躍の先鞭をつけたという点でも、この馬は忘れてはならない馬だと思います。

 

第43回 阪神3歳牝馬ステークス 1991.12.1 ニシノフラワー